ときどきDJ

ときどきDJをやっているIT系の人の殴り書きです。

2023年の話

今年も残すところあと1日となりました。昨年と同じ書き出しです。昨年同様、結構早い段階から下書きを始めたので今年も結構な文章量になりそうな気がする。やっていきましょう。

今年はなんというか、仕事の年でした。毎年そうなんだけども。昨年は運用中のゲームをコンサル的に見ていることが多く、足元の売上とか障害とかが起きてバタバタしているような感じだったが、今年は新規開発のドタバタをやってました。なので同じ「ゲームに携わる」という仕事であっても緊張感や頭の使い方は全然違う、みたいな感じ。どちらがよい/悪いとかしんどい/しんどくないみたいなのは正味あまりなくて、労働は等しくしんどい。もちろん好みはあると思う*1。そんなこんなで年始に掲げた目標はほぼ未達です。悲しいね。まあでもしょうがない。

唯一達成できたのは積みゲー3本消化、くらいかな。個別にエントリを書いたFINAL FANTASY ⅩⅥ、BEHIND THE FRAME、あと書いてないけどさりげなくANONYMOUS CODEをクリアしました。それからMETAL GREAR SOLID MASTER COLLECTIONも買ってクリアしたけど、これは積みゲーというわけじゃないというか、クリアしたことあるタイトルのリマスター版だからカウントしてません。なんというか今年はゲーム業界的にはすごい年だったと思う。ホグワーツレガシー、ゼルダティアキン、アーマードコア6、Starfield、FF ⅩⅥ、スト6、スパイダーマン2SNSを見ていても数ヶ月でガラッと話題が変わり続ける目まぐるしい年だった。あとモバイルで言えば崩壊スターレイルも今年リリース。まさか原神超えてくるとは思わなかった。あとはレスレリアーナのアトリエも売れましたね。ただしファンパレの話はしません。それからモバイルじゃないけどオンラインという意味ではブループロトコルのリリース/流行もビビりました。まあその辺の話はいいや。

経営者としての今年は......なにもなかったなマジで。本当にプレイヤーとして動いてしまった。大変に反省が残る。とは言え最低限の仕事はしていて、主にメンバーにまかせていた新規事業もわりかしよいレビュー/フィードバックができたと思ってる。ここで仕込んだ新しいビジネスが来年とかに芽吹いてくれると企業としては新たな収益源になるからアツいんだよなとか考えてる。ただこの新規事業は協業先がいて、変数が多いので真面目にコツコツ進めていくしかない。ビジネスってそういうものですからね。年初に掲げていたYoY100%~105%は普通に105%で着地しました。プレイヤーとして100稼働してるので当然。そういう意味では変化を作れなかったという意味では反省点です。

音楽

EP、できてません。DJ、めっちゃしました。所信表明と結果が乖離しすぎている。なんか作る年にしようと思っていたのに、結局毎月ブッキングされて断りきれなくて回してた、みたいな負のループに陥ってた。そのせいか今年は結構音楽が楽しくない日が多くて、ずっとポッドキャストとかネットラジオとかばっかり聞いてた気がする。レコードとかは結構買ってたんだけど休日くらいしか聴いてないしな。でも機材いじってたりするのは楽しくて、ひとえに2020が楽しかったというのはよかった。

tokidokidj.hatenablog.com

あとはなんだろう、生きていればしょうがないことではあるんだけど、今年は好きな音楽家がたくさんいなくなってしまった。ただただ、哀しい気持ちが多い一年だったと思う。幸宏さん、Jeff Beck、教授、Bobby Caldwell、常岡さん、櫻井さん、チバユウスケ*2。ありがとうございました。寂しいけど。

写真

冬から春先までに関してはかなり調子良く写真を撮っていたんだけど夏に入ってから外が地獄過ぎて完全に滞ってた。夏が悪いと思う。これは本当に。秋口から再度撮り始めて、年始に掲げた毎月アップ目標は7~9月は落としたけどなんとか達成、達成度7割くらいという感じだろうか。あとなんかやっぱりフィルムで撮りたいなと思った年でした。フィルム高すぎて厳しいけど。デジタルに不満があるというわけではなくて、フィルム欲が高い1年だった。今年撮ったお気に入りを適当に何枚か貼っておく。

GRⅢx
GRⅢx
GRⅢx

ポッドキャスト

そういえば今年からポッドキャストを始めたというのもトピックスだったな。再生回数は全然伸びてないけどそれはそれでよし。あれは僕の魂の浄化のためにやっているので。全然週次更新とかしないし、マジで喋りたいときに喋りたいことしか喋ってない。でもそれでよいと割り切っている。やっぱり酒飲みながら音楽の話するのが一番楽しい。

本当はもっと収録ペース増やしたい(というか酒飲みながら音楽の話がしたい)んだけど時間がなかなか取れなかった。来年はもっとDJに使う時間をポッドキャスト含めてアウトプットのほうに時間を使っていきたいな。

その他

tokidokidj.hatenablog.com

KRUSHさんのワンマンはかなり衝撃体験だった。今年一番ポジティブに食らったかもしれん。

tokidokidj.hatenablog.com

tokidokidj.hatenablog.com

創作物系では今更法月綸太郎先生の『頼子のために』を読んで衝撃を受けたのと、恒川光太郎先生の『南の子どもが夜いくところ』がインパクトあったな。

あとは1年間のエントリ見返してたら結構仕事関連で定期的にキレてますね。ウケる。

BEST DISC 2023

Yaeji - With A Hammer

今年最初にベストアルバム入りだなと思ったのがこれ。Yeajiにはミニマルなテクノを作って欲しい気持ち*3がありつつ、まさかアブストラクトなビートものをやってくるとは思わず声出しちゃったよな。これはレコードも買いました。今年も結構レコード買ったんだけどこれが買えたのは嬉しかった。

siraph - utopia

まあ正確にはEPだし、ほぼ2023年以前のシングル曲集だが、新録?のalmost overがよすぎるのでベストアルバム入りしました。やっぱり蓮尾さんの作る曲が好きなんですよね。そしてAnnabel氏の声がよい。たまにこういうテクニカルなロックを聴くとテンション上がっちゃう。とにかく進行もメロディセンスも変拍子っぽいことやってくるあたりもめちゃくちゃ好き。マスロックっぽさやフュージョンっぽさがあってずっと聴いてられる。散歩のときのお供として高頻度で登場します。

androp - gravity

androp、まだ頑張ってくれてて嬉しいです。一曲目が明るすぎてウオッてなるけどリリースされたのが夏だったのもあり「こういうのたまに聴くといいよね~」となってた。夏の間は暑すぎて散歩に行く気になれなかったのでジムでよく聴いてました。やっぱりボーカルの声がよすぎるんだよな、このバンドは。個人的に「black coffee」でソウルやってきたのにはビビりました。こんな引き出しあんのかよって。でもやっぱりこのバンドはダンスロックバンドだと思ってるので「Hyper Vacation」が好きです。

HiTech - DETWAT

これは衝撃だったな。たしかAbletonのインタビュー記事かなんかで始めて知ったんだけど、世の中にはこんなクールなテクノがあるのかと驚いた作品です。ゲットーテックと言うらしい。このアルバムでめちゃくちゃ好きになって、前作の『HI TECH』もめちゃ聴きました。とにかくクールでドープ。テック好きな人にはみんなおすすめしてた気がする。こういう曲がかかるパーティに遊びに行きてえです。ていうか今spotifyで見たら配信なくなってんだけどどういうこと!?すみません、CDかレコード買って聴いてくれ!

miaou - The Only Way To Find You

これはもうね、ポッドキャストでも散々喋りましたけど12年待ってたんですよこちとら。最高です。絶対レコ発も行くと決めていて、実際行きました。超かっこよかったし超楽しかったです。渋谷の7th Floorというハコだったんですけどそこのロケーションもよかった。話がそれているので戻すが、とにかく「miaouだ」というアルバムです。一時期のドリーミーポップ感よりも昔のひりついたインストポストロックって感じで最高!

YONLAPA - Lingering Gloaming

たしかはてブで『I'm Just Like That』のPVが流れてきて、めっちゃいいじゃんとなりアルバムも聴いた流れだった気がする。とにかくギターがよいです。ちなみに『I'm Just Like That』みたいな曲を目当てで聴いてもああいうけだるいロックンロールみたいな曲は『I'm Just Like That』くらいなので注意。でもアルバム通して聴く価値はあるからぜひみんな聴いてくれ。ちょっとElephant Gymを感じるところもある。昨年とかに来日もやってたらしく、僕が知らなかっただけで結構日本でも人気あるっぽいですよ。

Lil Uzi Vert - Pink Tape

結構喰らいました。今までそこまで好きってわけじゃなかったんだけどやっぱり全米で売れてるラッパーの底力すげえなと素直に思った。あとBring Me The HorizonとかBABYMETALとか連れてくるのは反則だろ。Nu Metal再評価の流れは絶対Lil Uzi Vertの一助もあると思ってるので感謝しかない。それでいてゴリゴリの曲のあとに普通にトラップの曲とか刺してくるあたり、「好きでやってます」感があって非常によかったです。

Elkka - BABE

これも正確には4曲入りシングルなんですけどこっちに入れちゃいました。Twitterでよくダンスミュージックのおすすめを流してくれる人がいて、その人が呟いてて知ったんだけどかっこいいです。ちょっとFour Tetを感じる美メロテクノ。これもジムで結構聴いてたな。他の曲は結構男気のある骨太テクノみたいなのもあってよい。

Salamanda - In Parallel

最近大好きな韓国シンセオタクのデュオ。FRAUというフェスで来日してた*4ので行こうか迷ったんだけど結局行きませんでした。でもこのアルバムはめっちゃよくてこれもレコード買ってます。Yaejiといい韓国女性に弱いのかもしれない。アンビエント/バレアリック的な音が心地よいので家にいるときよくレコードかけてる。

GriffO - 本体Ontology

こちらは中国のポストロック/マスロックのバンド。spotifyのおすすめで出てきて聴いた。かっこいいんですよ。読み方がわからんと思ってググったらこんなウェブサイトに行き着いた。

https://www.yaogun.com/wiki/GriffO%E6%A5%BD%E9%9A%8A

すごいね、Chinese Rock Databaseなんてあるんだ。ちなみにこのバンドかつてはLITEの武田信幸氏プロデュースでアルバム出してたりする。なんかわかるー!ってなりました。とか言ってたら数日前に「SYNCHRONICITY'24」でGriffO来日!ってニュースを見て声出してしまった。そんなことある?

Sam Greenfield - SAM GREENFIELD RULES

これ、今年最後にでっけえ爆弾落とされたなって感じだった。初めて聴いてから2週間くらいこれしか聴かないってくらいめちゃくちゃ聴いた。超かっこいいんですよ。結構DJでもかけたんだけど、かなりの確率で「これ誰?」って聞かれたのでやっぱり間違いないんだなと。これ本人のウェブサイトでレコード売ってて買おうか迷ってるんだけど、これ書いてたら決心付いた。サイン入りレコード買います。マジで超大好きなアルバムなので。

Best Single

Fred again.., Skrillex & Four Tet - Baby again..

なんか結局聴いてましたね。かっこいいっす。

前述の通り、今年は結構音楽聴くのが嫌になっている時期が多かったので選出も少なめです。来年はもっと楽しく音楽が聴けるといいな。

今年は年始から新規タイトルのディレクションをやっていてハチャメチャに忙しかった。リリースは来年なので今もビビりながらずっと作っているんだけど、売れる気はしている。気はしているので、あとはそれを確信に変えるためにやれることを全部やっていきます。さらに言うとお陰様で色々なところからオファーいただいていて、2026年リリース予定の新規タイトルの開発にも参加する予定なので3年先まで仕事が埋まってる。まさかこんなことになるとは10年前の自分は考えてもいなかっただろうな。来年以降も元気にゲームを作って、音楽も作って、写真も撮って、個人でもゲームを作っていきましょう。それではまた来年。さよなら、さよなら。

*1:僕は開発の方が好き

*2:敬称つけたいんだけど、やっぱり僕の中での「チバユウスケ」は「チバユウスケ」が一番かっこいいので

*3:やはりRaingurlが好きなので

*4:その後東京講演もあったけどやるの知ったのがライブ当日だったからやめておいた