「昨今定着したエモい」と「音楽好きが元来言っていたエモい」の意味は違う。これをどう言葉で表現できるのかずっと考えていたけど、最近ちょっと整理できてきた気がする。
昨今定着した「エモい」
- ノスタルジー
- 実体験と一致している必要はなく、例えば「ごく一部はあまりに乖離していても」を許容できるというのが特徴な気がする
- 儚さ
- 転じて「尊さ」みたいに捉えられていると思う
- 過ぎ去りし青春系もこちらに属すると思う
- 時間軸の幅が広い
- 過去現在未来すべてで当てはめられる
- 「感動」の幅が「いわゆる感動もの」から「サブカルがグッとくる」に寄ったもの
- 「いわゆる感動もの」は完全削除されたとは思わないが結構離れたと思う
音楽好きが元来言っていた「エモい」
- emo, screamoと分類される音楽から受ける感情
- ノスタルジックという意味は含まれない
- 「儚さ」という意味では叙情的なメロディに対して「儚い=エモい」という気持ちを抱くことはある
- 時間軸は「現在」オンリー
- 過去存在した楽曲のemo, screamoに対しては「懐かしい」であって「エモい」ではない
- あくまで「現在進行形で聴いた音があまりにも叙情的で美しい」に対してエモいと感じる、という構造
- 例えば1987年生まれの人間が2022年にThe Usedの『Taste of ink』を聴いてエモいと感じることはある
- しかし2002年に聴いてもエモい
- したがって2099年にエモい曲が出たとして、その曲を2084年生まれが2099年に聴いても「エモい」となる