ときどきDJ

ときどきDJをやっているIT系の人の殴り書きです。

歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』読んだ

面白かったっす。叙述トリックの代名詞として挙げられる本作。気になっていたんだけど読んではいなかったので読んだ。kindle unlimitedになかったので紙の本で買って読みました。

あらすじとしては、亡き親族*1悪徳商法に金をむしられた遺族が真相を明らかにしてほしいという依頼から始まるミステリ。軸はずっとそうで、そこから広がる人間物語って感じ。わりかし時代が動く*2ので個人的には「ってことは、さては?」と思えるギミックもラストのどんでん返しで「なるほどなぁ」という感じ。確かに、現代の叙述トリックでは最高峰な気がする。極めて私的な観点からは京みたいな女性が好きすぎるのでめちゃくちゃよかった*3けど、序盤で心折れる人がいるのもわかる。でも面白いっすよ、最後まで。

個人的には「孫の前以外で『お母さん』と言うか」という点で疑問が残ったが、いい本だったなとは思います。知り合いに薦められて読んだがよい本だった。面白かったです。*4

*1:ネタバレ防止

*2:と僕は感じた

*3:キャラ設定的に

*4:マイベスト叙述トリックを超えては来なかったなーーー