ときどきDJ

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貴志祐介『クリムゾンの迷宮』読んだ

大好きな作家貴志祐介。『黒い家』でめちゃくちゃハマり、『天使の囀り』もめちゃくちゃおもしろかった。が、逆にその辺でハードルが上がりすぎてしまってそれ以降貴志祐介作品に手を出すのをちょっと躊躇しているところがあった。あと『新世界より』をアニメで観たんだけどどうにもハマりきれず何度観ても頭に入らなかったというのもある。あれはあれでまたいつか観直したい気持ちがある。

で話は『クリムゾンの迷宮』に戻すが、ISOLAとかと同じく『黒い家』『天使の囀り』ほどは刺さらなかった印象。クリムゾンの迷宮というデスゲームに参加させられてしまった中年男性と、行きずりでパートナーになる女性とのある意味バディものかもしれない。途中食人鬼になってしまった人間の描写とかが普通に気持ち悪くてよかった。面白いは面白いんだけど登場人物が結構いるので「こいつ最初どう描かれてた人だっけ」ってなったりして完全ドハマリとまでは行かなかった。後半はわりとハラハラするし読んでて嫌なところはなかった。ただ藍の行動原理がいまいちわからんままだった。最終的にオチは結構きれいだと思ったんだけど、天使の囀りのオチみたいに「うぉおああああああ!」ってなるようなアドレナリンは出なかったっすね。いやでも普通におもしろいのでおすすめです。