ときどきDJ

ときどきDJをやっているIT系の人の殴り書きです。

鶴のこと

afrock.jp

鶴というバンドがいる。2003年結成、2008年メジャーデビュー*1。ロックンロールとも言えるし、ファンクでありソウルであるとも言える。僕が初めて鶴を知ったのはあだち充原作『クロスゲーム』のEDでタイアップされていた「燃えるような恋じゃないけど」。『クロスゲーム』は1期のOPがコブクロ、EDが絢香という気合の入りようで、2期で鶴という素晴らしいバンドと出会わせてくれた名作。というか個人的にあだち充作品のアニメ化では一番素晴らしい作品なんじゃないかと未だに思ってる*2くらい最高に好きなんだけどこの話は長くなるのでいつか気が乗ったら別で書く。

で、鶴の話。最初に聴いたときの印象はとにかく「グッドメロディーメーカー」。ものすごく主張しているわけではないのに、すべての音がきちんと美しくてポップミュージックとしての完成度が非常に高い。前述の「燃えるような恋じゃないけど」もイントロの歌い出しから、ギターのアルペジオ、Aメロへの入りまでがあまりにきれい。押しつけがましさがなく、ジャンルは違うけど僕はjack johnsonを聴くくらいの感覚で鶴を聴くことが多い*3。あとはアルバムに1曲くらい必ずキラーチューンと呼べるバラード曲が入っているのもポイントが高い。とにかく底力がすごくしっかりしていて、ちゃんとかっこいいからアルバム単位で流しても不満がない。もともとはトレードマークとしてメンバー全員がアフロだったりしたが、2011年にそれはやめたらしい。その話を聞いた当時、正直いい判断だと思った。いまでもいい判断だと思ってる。なにせ音楽がちゃんとかっこいいから、奇抜な見た目で人目を引く必要がないと僕は思っているからである。鶴のメンバー自身も、観ている/聴いている側も、見た目のキャッチーさよりもっと音楽に集中出来た方が絶対いいと思う。

なんでいま鶴の話を急に書く気になったかというと、ふと「桜」が聴きたくなってspotifyで検索したら昨年2022年のクリスマスにEP『4-3』をリリースしていたことを知ったからだ。相変わらずグッドメロディだった。思えば鶴はライブを観たことがなかったことに気がついたので、なるべく早いうちに観に行きたいと思う。では先程挙げた鶴「桜」から最も好きな一節を引用してお別れです。さようなら、さようなら。

春の優しい風にさえも 散ってしまうなら どうして咲くのだろう

*1:wikipedia参照

*2:あだち充原作アニメはかなり「間のとり方」を忠実に再現してくれているんだけど、『クロスゲーム』はそれの最たる例

*3:要は「休日の散歩中に聴くものに困ったらとりあえず選ぶ」というくらいの信頼感だと言いたい