盛り上がっているAI画像生成関連で、いろいろやりたいことはあれどもなかなか思うようにアウトプットを得ることができずに暇つぶしばっかりやってしまう。というのも美麗イラスト書かせてみようにもStable Diffusion氏はやっぱりイラスト系は苦手みたいだし、Novel AIは金を払えるクオリティだがややグレーなので趣味の延長*1くらいだろうし、Waif Diffusionも同様。TrinArtなら安心して金払えるかな?みたいなことを考えている。僕はただAIにたくさんの三峰結華や美竹蘭を描いてほしいだけなのに。それも趣味の延長じゃねえか。
話がそれました。最近ふと思いついて、僕の好きな写真家の名前を入れてたぶん撮ってないであろうモチーフを出力したらどうなるんかなとやってみた。結論結構それっぽいものがでてきて昼休み中の日課になりつつある。ただ予め宣言しておくと、それっぽいものが出てきて「参考になるな」という域は超えないし、偉大な写真家たちの残した作品とは別物に扱っておくべきだと思ってる。あと、ここから先書き方として「〇〇が撮った✕✕」という記載をするが、正確には「〇〇が撮った(っぽくAIに出力させた)✕✕(の画像)」。キャプションにpromptも書いておくので検索汚染とかは起きないと思うけど念のため。以上、前置き。
Ansel Adams
アンセルアダムスが撮った富士山。1枚目は富士山の後ろに謎の稜線があったりするし、3~4枚目は流石に黒潰しすぎかなと思うけと2枚目とかはそれっぽい。3枚目とか完全に似た構図の写真があるのでがっつり引っ張られてるなという印象。でもこれ結構おもしろくないですか?
Michael KENNA
これはわりとお気に入り。マイケルケンナが撮った京都。構図もそれっぽいし、もうちょっとphotoshopなりlightroomなりで明度とコントラスト上げてあげれば結構寄りそう。たしか北海道は撮ってたけど京都は撮ってない*2よな?あとマイケルケンナはご存命だと思うので一番これが失礼かもしれないと思っている。怒られたら消す。すみません。
Edward Steichen
エドワードスタイケンの撮るファッションフォト(ピクトリアリズム)。ごめんなさい、これ普通にスタイケン撮ってます。ただ、Stable Diffusion氏が人の表現が弱い*3のでなんとか人を出力したくて試した。まあこれは実際に撮ってた人っぽく出しているだけなので正味おもしろいことはないですね。
(誰とでもなく) Magnum Photos
マグナムフォトの写真家が撮ったロンドンのストリート。わりとそれっぽいけどまあマグナムの人がロンドン撮ってないはずないだろうからちょっと面白みには欠ける。1枚目、上下のフィルム枠が荒れるあたり、ブレッソンとかが使ってたネガキャリア*4みたいな感じになるのがおもしろい。昔はあこがれてLPLのネガキャリアをヤフオクで買って、ヤスリで削ったりしたもんです。2枚目は右下に文字のノイズが入ってる。Getty ImagesとかAflo.みたいなものを引っ張ってきちゃってるんだろうな。
Elliott Erwitt
エリオットアーウィットの撮る東京のスナップ。若干アーウィット感は弱いか。ないことはないだろうけど、ちょっとアーウィットにしては主題が弱いような感じがする。あとさり気なく建物崩壊してるのウケるな。
これは結構お気に入り。アーウィットの撮るインド。1枚目は構図がそれっぽいし、グレー強めなのもアーウィット本人のプリントのコントラスト感に近い気がする。2枚目はだいぶ黒が潰れてるけどこれくらいの距離感でシャッター切りそうな気がしてるのと、覆い焼きの感じもそれっぽく見える。そして黒が潰れてしまうことで人の描写が崩れることがカバーされるというラッキーパンチである。
アーウィットが撮るフランス。1枚目、普通にいい感じですね。アーウィットの画角よりもブレッソンっぽいなと思いつつ、アーウィットも撮りそうだと思ってしまった。2枚目もちょっと引きすぎかなと思うけどないことなさそう感。楽しい。
木村伊兵衛
木村伊兵衛の撮るエジプト砂漠。1枚目、この眠さ*5は結構それっぽいが、人物が何故かやや青みがかってしまっている。2~3枚目はいい感じだけどこんなにコントラスト高い作品あったっけ?ちょっとパリッとし過ぎててむしろアンセルアダムスとかマイケルケンナの方が近く見えるな。4枚目!それっぽい!ちょっと植田正治感もあるけどなんか木村伊兵衛撮りそうだなーと思った。
Henri Cartier-Bresson
ブレッソンの撮るハワイ。正味ハワイ感のある画像がなかなか生成されず、唯一ヤシの木が写ったので嬉しくて保存してしまった。わからんでもないなーって感じ。
これは結構お気に入りのブレッソンが撮るモンゴル。1枚目もいいんだけど特に2枚目がブレッソン感あって興奮してしまった。それっぽいわ。やっぱりアーウィットにしろブレッソンにしろ、木村伊兵衛にしろ、人物を主題にするときはもっと寄って強調してるという印象があるため2枚目くらい寄った画だとそれっぽさが急に上がる。その分人物の崩壊も目立ってしまうから難しいところなんだけど。3枚目は遊牧民の感じが上手く出ている一方で謎のキメラが生成されてしまってるのが惜しい。
結び
思ったよりそれっぽいものができて楽しい。midjourneyなどは背景強いイメージがあるのでそっちでも試してみたい気持ちがある。しかしあくまで「有名写真家が撮ったっぽい画像を出力して遊んでいるだけ」ということは改めて強調しておきたい。僕としては構図の勉強とかコントラストの感じのラーニングとして使うつもりだけど、ちょっとでも「あ、この感じいいな」とおもったら写真家の名前でググって美術館行くなり写真集買うなりしてほしい。名前は載せてるので。本物の写真家の作品って本当にすごいので、AIの出力した画像だけじゃなく人間が機械を操って銀塩で残した素晴らしい作品にも触れてもらえると幸いである。