なんかずっと前からkindleでおすすめされていて、「キャッチーなタイトルだな」とは思っていたんだけど梨さんの著作とは知らなかった。で、先日ネットで本を買おうと見ていたときに「あ、これ梨さんなの!?」てなって一緒に買いました*1。そして読んだ。200ページ無いのでかなりサクッと読めてよいです。
「死んだ人のことはちゃんと可哀想にしてあげなきゃ駄目でしょう。」 一度読んだら引き返せない、怪異が侵食する恐怖のネット怪談。
雨穴氏(『変な家』著) 推薦!! インターネット上に伝わる多くの怪談。 その中に何故か特定の「あの子」が被害にあう奇妙な怪談が出回っていた。
とある掲示板のQRコード、インタビューの書き起こし、出典不明な心霊写真、匿名のメールデータ。 筆者がこれまでに収集した情報をもとに怪談を読み解く、読者参加型のホラーモキュメンタリー。 一見バラバラに見える情報から、浮かび上がってくる「ネット怪談の裏側の物語」とは。
雨穴さんが帯コメントしているのいいですね。基本的には一本のネットロアを色々な角度から眺めるような構成で、読んでいても「なるほどそこがここにつながるのね」という感じで読みやすい。だからといってインターネット前提知識がガチガチに必要なわけでもないし、これだけサクサク読めるのにちゃんと小説然としているのは一重に梨さんの筆力なんだろうなと思う。個人的には2話の「20210908.wav 文字起こしデータ(加筆済み)」が一番気持ち悪くて好きでした。1話時点では横次鈴という女性から起因する怪異の話のように見えるけど、徐々にその実恨み/呪詛を向けられていたのは?となる展開が薄ら怖くてよかったです。あとは現代ホラーでおなじみの「知らず知らずのうちに自身も巻き込まれている/加担させられている」感じの展開もよかったし、「恨むならそいつらを恨んでください。」からの「あとがきに代えて」の一文は「ヒュー↑↑」ってなりました。スッキリさっぱりオチがつくタイプではなく「なんとなくモヤモヤする嫌〜な話」という感じ*2なので人を選ぶ気もするけど現代ネットロアホラーとしては非常にいい温度感だし、前述の通りサクッと読めるので結構おすすめです。読み終えた人同士で考察合戦するのもおもしろそうですね。
