ときどきDJ

ときどきDJをやっているIT系の人の殴り書きです。

よきものを語り合うと精神衛生にかなりよい


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かつて匿名ラジオで「『良きこと』と『嫌きこと』を言い合う雅(みやび)な遊び」をしていたが、先日友人と「ひたすら散歩しながら『よきこと』を語り合う遊び」をしたら最高に精神力が回復した。

相手は十年来の飲み友達で、男女の友情が成立するかを問われたら「確実に成立する」と断言できるくらいに恋愛感情や性欲と関係なく遊び続けている友人である。そんな「飲み友達」と夕方までは喫茶店やカフェを巡りコーヒーをテイクアウトしてひたすらに「目に入るよきもの」「ふと感じたよきもの」を延々語り合った。建物の並びがいい、たまにある日本語が不自由な看板がいい、冬の乾燥した唇をコーヒーで濡らすのがいい、ガラスに映る空がいい、重さを感じる皿がいい、明らかに不要な大きさの橋がいい。

日が暮れたら飲み屋に入って続ける。焼き鳥屋なのに焼き鳥以外の方がメニューが多いのがいい、謎のメニュー*1があるのがいい、目が覚めたときにちょうどアラームが鳴るタイミングだったのがいい、メガネをかけて世界の解像度が上がる瞬間がいい、冷たい布団が体温で温まる感覚がいい、3日に1回くらいある「まくらの位置が初手でぴったしハマる」ときがいい、この間行ったライブがいい、いま美術館でやっている展示がいい。

どんな些細なことでも、俗っぽいことでも、普通の感想でも、「よき」と思ったことを語り合う。相手が好き*2/尊敬できるからこそひたすらに「よきもの」を語り、語られ、共有しあう*3体験は非常に美しかった。おかげでかなり精神衛生が向上した。こういうことができる相手を探すのはなかなか難しいかもしれないが、もしそういう相手がいる人はぜひやってみていただきたい。大変によきことでした。

*1:「エクストラ」という正体不明メニューがあった

*2:繰り返すが恋愛感情ではなく、人間として好きということ

*3:共感するかは自由、ということも重要