ときどきDJ

ときどきDJをやっているIT系の人の殴り書きです。

何者にもなれない僕が持とうと思ってるマインドセット

自分で言うのもあれだが、今の僕のチームにはよい人材が揃ってる。上にわりと無理目だとわかりつつもゴリゴリ詰め寄って編成した甲斐があったってもんだ。そうして集めたメンバーだが、贅沢な悩みとして「優秀な人材に囲まれると優秀ではない自分を嫌でも認識させられる」というものがある。マジでなに言ってんだって話だが、精神衛生上決してよいものではないのは今の自分を見ても断言できるので、優秀な人間に囲まれる非優秀な自分がどういうマインドセットを持っておくべきかをよく考える。これが正解かはわからないけどざっとまとめておいて今後の知見としたい。

裏に徹しろ

スタープレイヤーと一緒にいると自分も特別な存在になった気になるが、現実は厳しい。自分はあくまで自分であるので下手に前に出ても成果が挙げられないであれば意味はない。むしろスタープレイヤーのような存在というのは勝手に表に出ていくような存在なのだから、やつらにはガンガン前に行ってもらいそれによってこぼれ落ちていく穴をいかに塞ぐかに注力した方が成果につながりやすい。萎縮するのではなく、成果の最大化のために自分が後ろからどっしり見守れるようなところに立ってこそ光のあたるところにいるやつらをもっと輝かせてあげられる。管理職とかっていうのはそうやって成果にコミットしたほうがいいのではと思っている。

勉強を怠るな

優秀な人材のなかには「本気の天才肌」みたいな人も一定数いて、別に週何時間を〇〇の勉強にあててる、みたいなことしてなくても何故か最前線の知識や感性を持って仕事が出来たりする。そういう人間と一緒にいると「別に僕がこまい努力してもなんにも変わらなくね?」とふてくされたくなったりするが、勉強は怠らない方がいいと思ってる。凡人が天才に少しでも近づくため、という意味もあるが、それより重要なのは「こいつはなにもしないで自分を使役してるのではない」とスタープレイヤーに認識させることの方が重要で、学ぶ姿勢を持って対峙することで信頼関係を構築するという狙いの方に重きを置いてる。彼らは敏感で繊細だ。一挙手一投足でこちらの実力と姿勢を測ってくるので、優秀でなかったとしても自分がどういう意図を持ってなにをしているのかを常に見せられるようにしておいた方がよさそうだ。

尊敬を忘れるな

当然一緒に仕事をしていて「なんであんなにできるやつがいるのに、僕はこんなんなんだろう」という気持ちになることはある。ただ、そこで「あいつは天才だからな」の一言ですまそうとすると一時的に精神衛生を保てる気になるが、裏を返すと相手に対して「あいつと僕は違うから」と無条件で切り分けを行うことにもなる。「あいつはできるやつだ」の尊敬の状態を保ち、「でも僕とは違う世界の人間だから」とこちらから隔絶しないために、「おんなじ人間なのに尊敬できるスゴイヤツ」という認識を忘れないようにしたい。

また、裏返して、どんなにすごいやつでも最低限の尊敬を持って仕事が出来ないやつには一言物申すようにしている。仕事をする上で最低限の尊敬は持ってしかるべきというのが僕の持論なので、相手に対して尊敬を持って仕事をするし、同じように相手にも最低限の尊敬を持って仕事をして欲しい。もちろん「こんな低レベルに尊敬の念とか持てねえわ」って状況もありうるだろう。その場合は

  • 「すごい出来るやつ」がチームにとってオーバースペックすぎる
  • 前提として相容れない仕事観を持っているから溝は埋まらない
  • なんらか個人的な思惑によってそういう態度を取っている

という可能性が考えられるため、一度腹をわって話をして必要であれば別々の道を歩んでもらったほうが双方のためになる。何者にもなれないのであれば、何者かの未来と自分のコミットする内容に真摯に向き合うことこそが存在価値にもなるだろうと思ってる。

結び

結局何者にもなれなくても楽な道が用意されているわけではなく、陽が当たらないところで地道な作業に試行錯誤しなくてはならない。だが、これは別に悲惨な話でもなんでもないと思ってる。スタープレイヤーは時として大きな影も持ってくる。その状況に対面した時になにができるか、何者にもなれない僕が一番バリューを出せるところはなにか、最高に燃え上がった状態で問われるだろう。火事と喧嘩は江戸の華。あまり嬉しくはない状況だが、まだ僕にも華が残されているということだ。