ときどきDJ

ときどきDJをやっているIT系の人の殴り書きです。

ディレクターという立場についてちょっと考えたよ

先日のこと、開発チームメンバーとオフィスをうろうろしていて(きちんと理由があってのことです)、あまりフロア内を歩きまわったことが無いらしいので「こっちの方が近道ですよー」などと言いながらドアを開けて先導していた。その時にふと感じたことがある。ああ、ディレクターという役職は「いかに開発チームメンバーが迷わないよう、疲れないように、ドアを開けて回る仕事なんじゃないか」と。

結局どんな開発であっても「これをやりましょう」「こうしましょう」「こっちに行きましょう」というのは発生するし、その結果メンバーのテンションが上がることもあれば下がることもあるのはご存知の通りである。まさにディレクション、方向を示してあげることこそがディレクターという立場にいる人間がやるべき唯一のことであって、また裏返すとそれをやるためだったら面倒事を全てなぎ倒していく必要があるのだと。

「で、どうさせたいの?」という問いは、プロフェッショナルな方々と仕事をしていてもやはり起こる。かっこ良くする方法、快適にする方法はわかるけど「誰に対して/どういう方法を選んで」それを行うべきか、判断基準がなければプロの方々でも「どっちにすればいい?」と疑問を持つ。その時にきちんと狙いどころを定めて、そこに一番近づけるような方法はこっちです

なんでこんなことを考えたかと振り返ってみると、僕が技術畑やデザイン畑出身ではないディレクターだからだと思う。自分で手を動かせる人はもっと他のやり方があるだろうし、いろいろ解決策の幅も広いのではないか。でも僕には自分で何かを作れるわけではないので、常に人の力を借りて「こういうの作りたいんですよね」っていうのを実現していくしか無い。だから「こっちですよー」の一言が言えなければ存在価値なんてないし、だからこそ僕の「こっちですよー」についてきてもらえるように精一杯やらなくちゃいけない。精進しなくちゃいけない。

だから僕は今日も「こっちですよー」と笑顔でメンバーにドアを開けていく。